一般社団法人 日本カレンダー暦文化振興協会

理事長挨拶

日付や曜日を知るためにカレンダーは重要です。国民の祝日や年中行事を調べるためにもカレンダーは便利です。カレンダーに記載された月の満ち欠けや潮の干満に敏感な人びともいます。大安や友引に気をつかうこともあります。日々の暮らしに密着したカレンダーは日用の必需品であり、時間にリズムやサイクルを意識させ、生活や行動に夢や希望をあたえています。アルマナック(暦書)にはさらに詳しい天文・気象情報や祝祭日・聖人名・歴史的事件、あるいは格言などがのっています。

カレンダーは太陽暦の西暦(グレゴリオ暦)とはかぎりません。奄美や沖縄ではいまでも旧暦(太陰太陽暦)の行事が生活をいろどっています。中国や韓国では旧正月(春節)が盛大に祝われ、イスラム教徒は断食月(ラマダーン)をまもっています。いずれも太陰暦にもとづく文化です。グローバルな時代には暦法と文化の関係をわきまえておくことが教養としても、仕事のうえでも肝心です。

日本では旧暦の明治5(1872)年12月3日を新暦の明治6(1873)年1月1日とさだめました。いわゆる明治改暦です。それは中国文明の暦法から西暦を基軸とする西洋文明への文明的転換を意味していました。そして近代化に邁進しましたが、今日の日本をとりまく状況はますます多元化・多文化化しています。

日本カレンダー暦文化振興協会(暦文協)は日本の暦やカレンダーについての正確な情報の提供につとめるとともに、日本にかぎらず世界各地の暦法と文化の関係についても、その認識をふかめる活動をおこなってまいります。カレンダーや暦をとおしてひろがる豊かな文化や文明の形成にも微力ながら寄与していきたいとかんがえています。なにとぞ本会の趣旨にご賛同いただき、ご支援・ご協力のほどをお願い申し上げます。

日本カレンダー暦文化振興協会 理事長 中牧弘允

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